化学物質過敏症対応歯医者さん、臭い過敏症の方の新築工事、改修工事をしてきました。まずは化学物質過敏症とはどういうものかを説明します。

 「かなり大量の化学物質に接触した後、または微量な化学物質に持続的に接触した後に、同じ化学物質に再接触した場合に出てくる不愉快な症状」(Cullen、エール大教授)が化学物質過敏症であると定義されています。
 最初は1種類の化学物質に反応していただけなのが、途中から非常に多種類の化学物質に反応するように変化することがあります。
自己防衛反応の一つだと考えます。
残念ながらシックハウス対策で登場した建材の(フォースター)☆☆☆☆マークを使えば問題ないという建築士、工務店、住宅メーカーばかりです。建材の☆☆☆☆マークは主に合板に使われている接着剤の化学物質の放出量を定義している基準で、化学物質が出ないということではありません。
床の下地、棚板、階段材、壁の耐力壁、床材(フローリング)、キッチン、吊り戸、ドア、引き戸、フスマ、幅木、柱や梁といったものに合板、集成材が使われており、☆☆☆☆マークでも独特の臭いがずっと出続けます。
もう一つ、大きなものが壁紙の塩ビクロス(ポリ塩化ビニール樹脂)です。それ自体、防カビ剤、柔軟剤が入っており、独特の臭いがあります。それを化学糊で壁下地の石膏ボードに貼りますので、そこからの臭いもします。
新築の臭いとはまさにこの臭い達が醸し出しているのです。

自然素材を使っても安心できない!
合板や化学糊を使わなくても自然素材からの臭いに反応する方は多いです。ヒノキや杉の臭いが駄目、畳が駄目という方もいらっしゃいます。
また、無垢の木材に防カビ剤がかかっているものがあります。見た目ではわかりませんので、しっかりと分かるルートから材料を仕入れて使うことです。
畳のい草やワラ床も同じです。農薬がしっかり使われているものがほとんどですので、特に畳は要注意です。防虫シートが入っているものもあります。
ほとんどのキッチンメーカーは合板で出来ており、表面的なデザインの違いだけです。それに対し、タカラスタンダードのキッチンは金属で出来ており、合板の臭いはありません。ただし、吊り戸は合板なので臭います。それとキッチンの排水管が特に臭います。これは換えることが出来ます。
ユニットバスは角のコーキングの臭いがきついです。施工したあとはずっと換気して臭いを飛ばしましょう。

材料を選定する上で、一つ一つの素材サンプルを建て主に渡して、大丈夫かどうかを確かめるという作業が必ず必要です。

専門知識があっても材料を入手出来るルートを持っていないと実現できません。臭いの少ないモミを床材に使いましょうと言っても材料を入手出来なければ、家は建ちません。仮に手に入ったとしても高くては困りますね。

開発した空気活性器(SHOKAN AIR)がそういった臭い過敏症の方に効果があるかどうか試してみたいので、気になる方は相談下さい。